10年ほど前、とあるロシアの農夫はまだ目も開いていない4匹の子猫を保護しました。
偶然発見されたその子猫は、なんと希少種である「ヌマルネコ」だったのです。
子猫を発見→ヌマルネコだった!
2008年のある日のこと、ロシアの農夫が納屋で4匹の赤ちゃん猫を見つけました。
しばらくしても母猫らしき姿は現れず、このままだと死んでしまうと思い保護することにしました。
最初は、ふわふわで丸っこくなんとも可愛いらしい猫だと思っていた農家の家族。ところが育つうちに、今まで見た猫との違いを感じました。これはもしかしたら特殊な猫かもしれないと思い、ダウルスキー自然保護区に連絡をし見てもらうことに。
すると保護区の専門家により、この子猫たちは”ヌマルネコ”というヤマネコということが分かったのです。
▼ヌマルネコ(成猫)
保護施設でお世話
マヌルネコは保護対象であるため、地元の保護施設で引き取られることになりました。
まだこの子達は子猫、種が違っていても親代わりになる猫がいた方がいいだろうと判断し、子育て中のイエネコの母子2組のそばに子猫たちをそっと置いてみました。
すると母猫たちは、ヌマルネコの子猫たちを我が子同様に受け入れ、お世話をしてくれたのです。
それから半年間、母猫と施設のスタッフたちのもとで、ヌマルネコの子猫たちはすくすくと成長していきました。
元気よく遊ぶ子猫たち。外見ももうヌマルネコと分かりますね。
お肉にかぶりつく表情がカッコよく、ふっくら短い脚が可愛い。
そして大きく成長したヌマルネコたち、とうとう自然に還る時がやってきました。
自然に還るヌマルネコたち
本来は野生で生きるヌマルネコ。寂しいけれども自然で暮らすのが望ましいため、秋に自然へと戻しました。
その後、追跡用の首輪も外れ消息が分からなくなったある冬の日。なんとあのヌマルネコたちが再び姿を現したのです。
どうやら野生で過ごす最初の冬が厳しかったらしく、助けを求めて帰ってきたようでした。
体重がかなり落ちており、冬の間だけヌマルネコたちを保護することに決めました。
自然に慣れさせながら迎えた春、再び自然へと戻すと今度は上手くいったようで、2度目の冬はひとりも帰ってくることはありませんでした。
こうして納屋で見つかった子猫たちは、施設の母猫たちと優しい人々の愛情を受けて、野生へと復帰することができたのでした。現在では、ヌマルネコたちは保護区で子孫たちとのびのびと幸せに暮らしているそうです。
以上「放置された4匹の子猫を保護したら・・・なんと「ヌマルネコ」だった!」でした。